ディクシャと知らずに受けに行った事 ~その3~

男子寮でーす (女子と全く一緒だと思う)
こんな変な出来事も、
話のネタにしてみるわ

余裕かまして自分を元気づけたのですが
午後の話は全く覚えていません。

やっぱり緊張して、
それどころではなかったからです。
そのうち、大矢さんが
「…それでは、じゃあ、始めましょうか」といって
前の人から順に頭に手を置いています。
???何だ、アレ。
なにしてるんだろ…?
と、手を置いている大矢さんの顔をふとみたら
ぎや~~~~ああああああああああああっ


目が、目がイッてる~~~
テンカン患者みたいに、目玉の黒いトコ上、イッてる
体がぷるぷるふるえてるーーー
きょわーーーーー


瞬時に藤子不二雄の恐怖まんが
『魔太郎がくる

さっきまで、子犬のような大人しそうな人が、魔太郎に

もう、魔太郎にしか、見えない

恐怖の二文字

どーして帰んなかったんだろ、私。
ばかばかばかっ

ああもう、わたし無事では帰れないーい
と、一人で腰を抜かしていました。
心臓バクバク、のどカラカラ

ひえ~お願いだから、私パス

抜かしてくんないかな?
でも、超少人数だし。
やり忘れってどう考えても、ない。
バクバクしながらも、やりおわった人を観察すると、
静かにしている。
挙動不審で暴れるとか、洗脳された気配は無さそう。
いったい、何だよ、ナニしてるんだよ、あんた達

頭、触ってもらって、そんなに嬉しいの

ばかじゃん

おっかしーよ、変な集団だよ

あんた達

はっきりいって怖いよ

怖過ぎるよ

……こっち来るよ
もうじき来ちゃうよ、私の番が


イヤ。いや。嫌だよ。
あんな得体が知れない、ワケわかんないモン~
あんな顔した人が私の頭を触るのー

ううううわーーーーあ…
勘弁してよーーーーォ

頼むよーーーーォオオオ
最高潮の緊迫感を迎え、頭の中は、
勝手にオーケストラの
クライマックスを迎えています
シンバル、太鼓、あらゆる楽器が
ここぞとばかりに、





大音量でジャカジャカ鳴っています。
でも、それどころでは、ない。
生命の危機を感じました
生きるか、死ぬか、はたまたラリっちゃうのか

どーなっちゃうの





そうだ

跳ね返せば変なの(?)来ないかも、それしかない
と、力みながら、こわごわ仕方なく
ディクシャ受けました。
こんなちょっとで、変えられないもんね、私はっ

悪夢のような、数分間
何も感じず。
フー、どうやら私、大丈夫だったみたい。


やっぱり、毅然な態度がよかったのかしら。
(ちなみに、そんな顔になるのは大矢さんだけです。)

